5. 落とし穴

パソコンを「ただの箱」にしないために −転ばぬ先の杖−

パソコンをかじりだした時に貴方が必ずぶつかる壁。それは、大きく分けて3つあります。

その1、絶体絶命の壁。パソコンがまったく動かなくなるという壁です。
その2、迷宮の壁。行きたいところ(やりたいこと)が見えているのに、どうやって進んだらよいかわからないという状態です。
その3、言葉の壁。やり方がわからないわけではないが、難しい言葉が多くてついていけないような気がしてしまう状態です。

こうやって3つを並べると、いかにも「その3」は重大度が低いように感じますが、あなどってはいけません。どれもパソコンを投げ出してしまう重大な要因なのです。
では、その問題点と対処方法を一つずつ、解説したいと思います。
その1、絶体絶命の壁
パソコンが全く動かなくなる・・・これはこまります。インターネットで解決方法を探すことはできないし、第一パソコンが動かないから、どこが悪いかもわからない。
マニュアルと首っ引きでシステムの再インストールか、それともパソコンを買い替えるか。どっちにしろ貴方の大切なデーター(メールアドレス、インターネットのお気に入り、各種個人データーなど)はもう戻ってこない。
周りを見回しても、助けてくれそうな人はいない。
こんな時には、プロに修復をお願いするしかありません。必ず助かるという保証はありませんが、少なくとも最善の処置はしてくれると思います。(良心的な業者なら症状次第で1〜10万円位で対応してくれると思います)
ここで問題が一つ。修復のプロを探すにもパソコンでは探せない。ですから今の内に、万一の時に依頼する業者を決めて、その連絡先を携帯に登録するか紙に書いておくのが良いと思います。それが、転ばぬ先の杖です。
その2、迷宮の壁
なんといっても、初心者の方がサジを投げてしまう一番の原因がこれです。
せっかくそのになってソフトウエアを買い周辺機器も買ったのに、うまく使えない。もう少し先へ進むと、自分のやっている活動やその成果をだれかに見てもらいたい、評価してもらいたいがその手立てがわからない。
解決方法が見つからないところへ、さらに、費やしてしまったお金と時間への後悔が先に立つから、ますますいやになってしまう。

そうなってしまう前に、今のうちに自分の目的に合う仲間や先生を見つけておいてはいかがですか?
仲間がいれば、そんな時には絶対頼りになります。また、初心者の内なら頭も下げやすく、すんなり仲間に入れると思いますよ。
その為の方法は、そう、それこそインターネットの検索です。実は、貴方は情報収集の時に、貴方のやりたいことに関する仲間や先生の候補を既に見つけているのではないでしょうか。
そうであれば、あとは簡単。勇気を出して、掲示板やメールでその方に挨拶しましょう。そもそもインターネットで情報公開している人は(善良な人であれば)コミュニケーションが大好きなはずです。同じ趣味を持った人を袖にするようなことは、まずないと思いますよ。
その3、言葉の壁
パソコンの初心者の方に説明をしているときの話ですが、うっかり難しい専門用語を使うと突然表情が硬くなり、それまで普通に通じていた話がまったく通じなくなってしまうということを何度か経験しました。この傾向は、どうも中高年の方に多いようです。 その原因は、話しについていけないのではないかという不安によるある種のパニック症状(逃避行動)ではないかと私は考えています。
もちろん難しい言葉を使った先生の方に非があるので猛反省をしなければならないことなのですが、どうも中高年の方々には「パソコンは難しいもの」という先入観があり、自分の理解できない言葉に対して過敏に反応してしまう傾向があるのも事実のようです。

ここで大切なことをひとつ。
確かに、パソコンの世界には難しい言葉がいっぱいあります。でも、心配はいりません。理解できない言葉はわからないまま聞き流しておいても、パソコンはちゃんと使えます。その時その時、わかる言葉だけをもとに貴方なりに理解しておけば良いのです。 そして大事な言葉は、興味さえ失わなければ、何度も聞き流すうちに自然とわかってきます。「英会話の○ピードラーニング」のようなものです。

もちろん、勉強することを否定しているのではありません。インターネットの情報を検索し、時には本を買い込んで勉強するのは大切なことです。
でも、残念ながらパソコンの専門用語はそう簡単には理解できません。実は、コンピューターの世界には独特の「概念」がいっぱい存在しており、その概念が理解できないことには言葉の意味は理解できないのです。
例えば、ファイルという言葉の意味(概念)を考えてみれば、私の言っていることが理解していただけるのではないでしょうか。もし貴方がファイルという言葉をきちんと説明できるのであれば、貴方は初心者ではないと思います。
でも、「ファイルを開く」とか「ファイルを保存する」とか、ほとんどの方は、なんとなく「ファイル」を使いこなしているのではないでしょうか。それで良いのです。「ファイルの意味」がわからなくてもパソコンが大好きな人はいっぱい居ますから・・・。
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